サイバー・コミュニケーションズの取締役に就任
本日午後1時からサイバー・コミュニケーションズ社の定時株主総会が開催され、取締役に選任されました。上場企業の取締役に就任するのは初めてです。そういった意味では、上場企業の株主総会に当事者として参加したのも、初めてでした。これまで当社の経営トップを6年やってきましたが、本日株主の皆様からの様々な質問に接し、経営力を一段と磨き、全力で取り組まなければ、到底務まらない任務であることを、改めて痛感しました。
サイバー・コミュニケーションズは、委員会等設置会社の形態をとっており、執行役を置き、業務の執行と監査監督を明確に分けています。いわゆる米国型の企業統治体制です。従って、取締役は議長を除いて全員社外取締役です。経営のプロとして、そして業界のプロとして、現場の業務執行について適切に監査監督していく必要があります。変化の特に激しい業界です。判断の責任は、重大だと認識しています。
日本初の本格インタラクティブエージェンシーを目指す当社にとって、メディア各社との密接な連携は、今後ますます重要になってきます。そういった意味でも、日本最大のメディアレップであるサイバーコミュニケーションズ社の取締役としての努めは、当社にとっても大変重要な意味があると感じています。
北京出張
先週水曜日に、当社の株主総会が滞りなく終わり、取締役全員が重任されました。その後の取締役会にて、私が代表取締役に再任されました。何度経験しても、身が引き締まります。今期は、社内外を含め、変化に富んだ一年となることでしょう。志を新たに、取り組む所存です。
株主総会の後、当社が出資する中国のモバイルテクノロジー会社のフラクタリスト・チャイナ社の取締役会に参加するために、木金の1泊2日で北京に行ってきました。1年半ぶりの中国訪問でしたから、色々と変わっているだろうと思っていましたが、まさしくその通り。その中でも、高層ビルや高速道路の狭間のあちこちに、こじんまりした綺麗な公園が作られているのに気が付きました。来年のオリンピックに向けて、街全体が急ピッチで開発・美化されているという感じでした。
街は都市化されて、便利になり、綺麗になってきましたが、残念なことが二つ。一つは、あたりの空気が曇っていること。スモッグというものでしょう。晴れているのに、空が真っ青ではありませんし、それほど遠くでもないビルがボヤッと見えます。その話をすると、「そう言えば、40年ほど前にロサンゼルスでスモッグという言葉を初めて聞いた」と義母が教えてくれました。日本も、高度経済成長のさなかに、光化学スモッグがあちこちで発生したのを、よく覚えています。
もう一つは、昔の中国のイメージは、今の北京にはほとんどないということ。下の写真、ホテルから撮った、なんでもない交差点ですが、どこか東京にも似ていませんか。大都市は、どんどん同じ感じになっていく。渋滞があって、ビルが乱立して、その間に気持ちばかりの緑があって。でも、一度都市に住んでしまうと、その便利さは捨てがたい。それが誰もの本音でしょう。人間は、非常に自分勝手で、論理性に欠けた生き物です。人類による開発が、地球の自浄作用の範囲内であることを祈ります。

発信週間
先週は、たまたま大学で2回講演をする機会があり、キャンパスに行きました。週二回というのは、学生時代並み(?)かも知れません。一回は、広告ゼミの一講座で、「新しい広告」について、そしてもう一回はキャリアデザイン講座ということで、社会人として、広告人として、そして経営者として、色々と話をしました。
広告ゼミは昨年一度やりましたので、少し要領を得てきました。以前このブログでも書いたとおり、前回は自分としては大失敗でした。今回も一応準備はしましたが、あまりそれは使わず、雑談ベースで、相手の反応を見ながら、話をしました。うまく行ったかどうかは分かりませんが、以前よりかなりインタラクティブな講義となったので、其れなりにはなったのでしょう。
キャリアデザイン講座は、学生が主体になって各界の社会人を呼んで、人生論というか社会人論を語る講座です。これもまた、年齢が倍違う人間の「人生論」、本気になり過ぎないように注意しながら、就職活動について、社会人になってからの苦労、そして最後には「働くとは何か」について話をしました。
私は、働くことは「自己実現すること」であるべきだと思います。実際にはかなり難しいことではありますが、、、。 社会人成りたての頃は、まず与えられた仕事を習得しなければならないので、それどころではないでしょう。また大企業のような大きな組織に所属する場合は、配属先によって業務内容も大きく異なるため、そもそも自己実現と業務が一致しないケースも、多々あるでしょう。でも、あきらめないこと。私も社会人を大企業でスタートし、現在は160名の会社を経営していますが、いつかこうありたいという気持ちを、時々思い出すようにしてきました。日々の業務や人生に起こる色々なことで、すぐに忙しさにまみれて時が過ぎてしまうことは、正直これまでに多々ありましたが、たまに原点に返って、自分は何なのか、どんな人になりたいのか、考えるようにしてきました。若い人には、特にそうした意識が重要だと思います。
先週は、これ以外にも、電通の新入社員に「デジタルマーケティング」について話したり、クライアントの勉強会でお話しする機会もあり、発信の多い週でした。前回のブログでは、吸収も大切だと書きましたが、発信することは、場合によっては、吸収するよりも、勉強になるようです。今週は、株主総会があります。我々の発信内容が、株主の皆様にどのように吸収していただけるか。経営者として、大切な週です。
原因自分論
今日から2日間、電通グループの新任役員研修が行われます。私は新任とは言えませんが、これまで参加したことがなかったので、お願いして、参加させてもらいました。今日は初日でしたが、久しぶりに終日の座学で、学生に戻ったような気分でした。大学時代の4年間、学問的な習得をすっかり怠ってしまって以来、その反省もあって、勉強には若干飢えているところがあります。最近は特に、ゆっくり吸収するというよりは、発信することが中心だったので、尚更そう感じるようです。
興味深いプログラムの多い一日でしたが、午前中の自動車業界で多くの実績を残された佐藤満氏の経営談、参考になることテンコ盛りという感じでした。
原因自分論。人のせいにしない。いかなることも、自分の身に降りかかることは、自分に原因がある、という考え方だそうです。アイアコッカ氏の書籍に、「何か課題に直面したら、鏡を覗き込むといい。課題の元凶はそこに映っている人物だから。」との記述があり、それ以来鏡を持ち歩いていたそうです。私も、経営がうまく行かない時、社員になかなか思いが伝わらない時、「どうしてなんだ」と癇癪を起こすことがあります。少し経って冷静になると、問題の本質は、経営戦略が不完全であったり、コミュニケーションが不充分であったり、結局は自分に原因があって、反省することが多々あります。これからは鏡、持ち歩かねば。
経営とは環境適応力。そのためにはまず利益を出すこと。そして、部分最適より全体最適。現在最適より将来最適を考える癖をつけること。重要なことは、常に一番難しい選択肢を選ぶこと。利益を充分に出していないと、全体最適や将来最適に集中できないという点は、まさしく同感です。そのために経営者として自分を律することが、何よりも重要だということがわかります。原因自分論のとおり。
三現主義。社員や幹部との定例会議はミニマムにして、拘束時間をできるだけ減らす。その代り、自分が「現場」に出向いて人と会って生の声を聞き、「現物」を確認し、「現実」を理解することが肝要だとのこと。これも原因自分論に戻ってしまいますが、頭では充分にわかっているし、就任した頃はある程度実行していたつもりですが、最近は忙しいとか、会社が大きくなったとか、言い訳で自分が埋まっていました。
3つのE。社員をまとめていくには、教育(education)、環境(environment)、強制(enforcement)の3つが重要だとのこと。目標を設定したら、まず教育、そしてその教育が生きる環境作り、そしてそれを確実なものにするルール設定。当社のこれからのチャレンジは、クライアントに最高のインタラクティブソリューションを提供して、クライアントのマーケティングゴールを確実に達成すること。新しい領域です。そのための、3つのE。当社の今後に不可欠です。
プロとして自分を律し続けることの大切さ、難しさを痛感する講演でした。