メディアクリエーティブについて

2007年08月01日

 ヤフーがディスプレイ広告のサイズを大型化するとの発表がありました。300X200ピクセルということなので、もはやバナー(横断幕やのぼりの意)とは呼べないのではないでしょうか。あと何年もすると、昔ディスプレイ広告のことをバナー広告と呼んでいた時代もあったと言われることでしょう。この件に限らず、ディスプレイ広告のデータ許容サイズの大型化に伴い、そこでの表現方法も一層高度化できるようになってきています。映像も、不自由なく表現できるようになりました。

 こうした環境変化の中で、ふと感じたことがあります。クロスメディア、クロスメディアと叫ばれて久しいですが、インタラクティブの世界で本当にメディア横断のクリエーティブが充分に行われているでしょうか。様々なディスプレイ広告、キャンペーンサイト、コーポレートサイト、そしてソーシャルメディアとの連携など、すべてインターネットメディアではありますが、位置づけは明確に違うので、別々のメディアとも言えます。こうした各々のデジタルメディアの特性を充分に活用し、ブランドメッセージを効果的に演出しているキャンペーンが非常に少ないように感じます。これには色々な要因があると思いますが、まだまだオンライン広告については、枠売りが優先され、クリエーティブが軽視されていることが主原因でしょう。市場が未熟だということです。

 電通の大先輩の方から、昔は電通は「黒枠」を売って成長したのだと、聞いたことがあります。「黒枠」とは、新聞の死亡広告のことで、黒枠で囲まれていたので「黒枠広告」と呼ばれていました。著名人が亡くなると、いち早くその方の家や会社に向かい、広告枠を売り込んでいたそうです。これに限らず、当時の広告はあくまでも枠売りが中心で、クリエーティブにはほとんど価値が認められていませんでした。その後、プリントメディアの表現力が上がり、また映像メディアであるテレビの登場により、そこでどのようなクリエーティブを展開するかが、キャンペーンの成否に係わるようになりました。オンライン広告は、今ちょうどその時期に入りつつあるのではないでしょうか。

 今後は、様々なデジタルメディア、そしてオンライン広告の特性を生かした「メディアクリエーティブ」の重要性が高まると感じています。そして、クリエーティブが真価を発揮できるようになる時になって、ようやくインターネットというものが、一流の広告メディアに成長したといえるのはないでしょうか。もう、すぐそこです。

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2007年08月01日 21:18 |パーマリンク