アムネシア社訪問

2007年11月29日

アベニューAレイザーフィッシュのオーストラリア拠点である、シドニーのアムネシア社を訪問しました。当社は、Agency of the yearを昨年獲得した今オーストラリアで一番乗っているインタラクティブエージェンシーです。元々はクリエーティブに非常に強みのあるエージェンシーでしたが、アベニューAレイザーフィッシュグループになった後は、戦略部門とメディア部門の強化を推進しているとのことでした。当社のカスタマーインサイト(CI)グループの取り組みを話したところ、ちょうど彼らもCI部門の設立を検討しているとのことでした。豪州においても、クリエーティブだけ、メディアだけというニーズは終わり、高度なデータ分析に基づく統合ソリューションに対するニーズが高まっているようでした。インターネットメディアの重要性が増せば増すほど、このトレンドは世界的なものになると、改めて確信しました。

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        アムネシア社受付

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        クリエーティブのフロアでは、マネキンが歓迎

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2007年11月29日 22:19 |パーマリンク

広告予算を巡る争奪戦

2007年11月20日

 メディアのデジタル化がもたらす構造変化のひとつに、評価指標の変化、つまり課金手法(ビジネスモデル)の変化があると、前回お話しました。もうひとつ、広告産業界を揺るがしつつある大きな変化があります。それは、グーグルが先鞭をつけたテクノロジー企業の本格参入です。マイクロソフトが、60億ドルもかけてアクウォンティブを買収したり、創業数年の学生ベンチャーである米国フェースブックの1.6%相当を、2億6,000ドルで取得したりする背景は、まさにここにあります。本取引をベースにしたフェースブックの企業価値は、なんと1.7兆円になります。

 従来の日本の広告会社にいる人間にとっては、こうした動きがいったい何を意味するのか、感覚的に分かりにくい部分もあると思います。米国で現在広告関連で最もホットなトピックは、ヤフー対グーグルではなく、マイクロソフト対グーグルの議論です。11月19日付けの日経ビジネスに、マイクロソフトCEOのスティーブ・バルマー氏のインタビュー記事が掲載されています。本記事から、マイクロソフトの広告ビジネスに賭ける本気度が、分かると思います。

 一方、日本の広告市場では、ヤフーの存在が強大です。例えば、ヤフーの前年度実績を、電通と比較すると、売上高こそ2,000億円強で電通の1/10程度ですが、営業利益は1,000億円強で電通の1.6倍です。時価総額は2.9兆円で、電通の3.6倍です。これには、年間売上成長率が22%増と、電通の7%弱を大きく上回っていることが寄与しています。

 こうした視点で、日本のヤフーの戦略を詳細に分析すると、日本の広告ビジネスの方向性が、ある程度透けてきます。ヤフーもグーグルもマイクロソフトもグローバルブランドなので、世界中同じようなポジショニングであるような気になりがちですが、実際には国によって大きく違っていることを、踏まえておくことが、重要です。

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2007年11月20日 21:38 |パーマリンク

デジタルメディアとアナログメディアの違い

2007年11月10日

 昨日、ある勉強会に呼ばれ、インタラクティブマーケティングの最新動向について、すこし話をしてきました。私の前のパートでは、広告代理店の方によるメディア概論があり、各マスメディアの特性や最新動向についての説明があり、最後にインターネット広告についての話もありました。私も電通の営業をしている時に、日本のメディア動向について話をする機会が多々あったので、少し懐かしい気持ちで聞いていました。ラジオ広告はまだ本数売りしているとか、少年ジャンプは最盛期に比べるとかなり部数を落としてはいるけれども、依然として圧倒的なコミック雑誌だとか。ただし、テレビ広告を中心に、科学的なアプローチも少しずつ進んでいるようでしたが、基本的には、従来のリーチとフリークエンシーの域を出ていないように感じました。その後のインターネット広告の説明では、説明シートもがらりと変わり、データだらけの説明となっていました。効果測定指標も、コンバージョンやROIといった、急にクライアントのマーケティングゴールに近いものとなります。
 
 デジタルメディアとアナログメディアの違いは、まさにこの一点に尽きると思います。つまり、データトラッキングできるか、できないか。データトラッキングができれば、科学的なアプローチが可能です。アナログ広告の効果説明に説得力がない所以です。従って今後の広告メディアは、新聞やテレビがアナログメディアで、インターネットがデジタルメディアといったような大括りの区別ではなく、デジタルテクノロジーによりデータトラッキングができるかできないか、クライアントに説得力のある効果証明ができるかできないかによって、アナログメディアかデジタルメディアかの選別がなされると思います。広告業界にとってメディアのデジタル化が大きな意味を持つのは、単に新興のデジタルメディアが台頭してきたからではなく、むしろそれによってビジネスモデルの指標が大きく変わりつつあることにあります。そして、最も重要なことは、いずれ全てのメディアが多かれ少なかれデジタル化していくということです。

 デジタル礼賛のような話をしましたが、昨日の勉強会でもうひとつ感じたことがあります。それは、そうは言っても日本の広告費は依然としてテレビが圧倒的に主流であり、また新聞や雑誌、ラジオもそれぞれ影響力がある、ということです。メディアのデジタル化は大きな潮流ではありますが、デジタル業界に身を置く者こそ、現在の主流であるアナログメディアに対する理解なしには、真に効果の高い広告キャンペーンを仕掛けることはできないと思います。

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2007年11月10日 23:21 |パーマリンク

ウェブサイトから最大の効果を上げるには

2007年11月08日

 あるコマースサイトの訪問者の成約率(コンバージョンレート)が5%だったとします。コマースサイトとしては、なかなか優秀な成績と言えるかもしれません。しかし、見方を変えれば、多額の広告費をかけ、血眼の努力をして、サイトに来てもらった見込み客のなんと95%もが、サイト内で離脱してしまったとも言えるのです。この離脱率をほんの少しでも少なくできれば、売上げが飛躍的に上がります。このことからも、サイトユーザビリティの向上が如何に重要か、分かります。

 訪問者の離脱原因を探るためには、ページ間の行動を追うだけでは充分ではありません。ページ内のクリック、各記入フォームの滞在時間、ページスクロールの状況、映像をどれくらい見たか、フラッシュコンテンツをどの程度触ったか、といったような、ページ内のユーザー行動を細かく観察する必要があります。また、成約したユーザーと脱落したユーザーの行動の差を観察することも重要です。そして、こうした分析により明確になった課題を踏まえ、競合サービスの成功例を分析し、参考にします。最も難しいポイントは、クリエーティブやメッセージの最適化です。一般的に恣意性が高い領域だと認識されているからです。しかし、こちらも上記分析結果を基に、クリエーターに改善案を複数作成してもらい、統計解析を活用し、その中から最適なクリエーティブ・パターンを導き出すことが重要です。恣意性を排除し、徹底的にデータ分析に基づくことによって、確実にコンバージョンを上げることができるのです。こうした一連の科学的なステップを、当社は Advanced Optimization と呼び、サービス化しています。

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2007年11月08日 22:51 |パーマリンク

Customer Journey Management

2007年11月07日

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 ネット広告戦略を立案する際に、各メディア単独のクリック率だけを重視するのではなく、ユーザーの一連の購買行動を視野に入れて、各メディアの Conversion Attribution (コンバージョンへの貢献度) を考慮し、メディアプラニングを行うことが重要であるという話を前回しました。

 この考え方は、その後のステップにおいても非常に重要です。つまり、多額の広告費をかけてウェブサイトに誘引しても、サイト内で適切な情報提供ができなかったり、ナビゲーションが分かりにくかったりしたら、せっかく誘引したユーザーが離脱してしまい、最終的なコンバージョンには結びつきません。当然のことながら、ウェブサイト戦略も徹底的にユーザー視点で最適化する必要があります。

 また、コンバージョンを重視しすぎるが故に、見落としがちなポイントとして、コンバージョン後の顧客マネジメントがあります。意外に思われるかもしれませんが、リアル世界と比べて、ネット世界では顧客マネジメントが技術的に大変容易です。そして、データ分析に基づく肌理細やかなサポートが可能です。また、ネットエコノミーでは、少数のトップブランドが一人勝ちする傾向があります。つまり、一旦顧客になったユーザーのマインドシェアを維持し、彼らにとっての First Brand になることは、継続的な購買に結びつきます。CRM (カスタマー・リレーションシップ・マネジメント) の考え方は、ネットエコノミーでこそ真価を発揮すると言えます。この分野の戦略的な取り組みは、継続的な売上確保ならびに拡大に大変重要です。

 つまり、オンラインマーケティングにおいては、集客からユーザーの検討フェーズを経て、顧客化、ロイヤル化といった、顧客のオンライン体験全体の最適化を行うことにより、投資効率の最大化を実現することができます。当社のサービスは、それぞれのフェーズの個別施策に止まるのではなく、ユーザーのオンライン体験全体の最適化 (カスタマー・ジャーニー・マネジメント) を実現していきます。

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2007年11月07日 08:34 |パーマリンク

Conversion Attribution という考え方

2007年11月06日

 オンライン広告に限らず広告活動を行う際に、広告効果を如何に最大化させるか、売上向上に如何に結び付けるかといった課題は、どの企業でも共通のものです。オンラインの世界では、バナー広告と比較すると検索連動型広告のクリック率は格段に高いので、ROI的には検索連動型広告が圧倒的に優位だと言われています。ROIを重視するクライアントはバナー広告を一切使わないという話も、しばしば聞きます。果たしてこの考え方は正しいのでしょうか? もし本当に正しいのであれば、なぜ全てのクライアントがオンラインマーケティング予算の全額を検索連動型広告にシフトしないのでしょうか? 

 ネットの世界が膨張すればするほど、検索エンジンの重要性が増していくことは間違いありません。しかし他方では、検索エンジンが我々のオンライン行動における全てのニーズをカバーしてくれるわけでもないということも、事実なのです。全く聞いたことのない新しいブランド名を検索することはできませんし、自分の潜在意識を的確に単語で表現することは難しいものです。我々の心理は、一言や二言で簡単にタイピングできるほど単純ではないのです。

 例えば、あなたはアスリートで定期的にスポーツシューズを購入している人であったとします。ある時、スポーツ専門サイトを閲覧している際に、新しいバスケットボールシューズの広告を見たとします。その後なんとなく、検索エンジンでバスケシューズとカテゴリー検索をして、関連情報を集めました。後日、徐々に購買意欲が沸いてきて、商品比較サイトで各ブランドのスペックや価格を調べました。そして購入するブランドを決めた後、そのブランド企業のURLを直接打ち込む代わりに、検索エンジンでブランド名を入力し、サイトに飛んでオンライン購入しました。

 この場合、従来の考え方では、最後のクリックのみコンバージョンに寄与したと判断されてきました。しかし、アベニューAレイザーフィッシュの調査によると、それよりも以前の行動も少なからずコンバージョンに寄与していることが明確になりました。このように、ユーザーの購買行動は一連の流れで行われるため、コンバージョンへの影響度が高い最終閲覧ページだけではなく、一連の購買行動全体を想定し、各閲覧サイトのコンバージョン・アトリビューション(コンバージョンに至る影響度・貢献度)を配慮に入れて、メディアプラニングを行うことが、重要となります。

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2007年11月06日 08:16 |パーマリンク

それではどうやって?

2007年11月05日

 前回、サイト構築を考える際、ウェブサイト単独で考えるのではなく、それを取り巻くネットエコノミー全体を視野に入れて、戦略立案を行うべきだと話しました。ネットエコノミー全体といっても、最近のキーワードを少し取り上げるだけでも、検索連動型広告、リッチ広告、アフィリエイト、行動ターゲティング、RSS、ブログ、口コミ、ソーシャルメディア、User Generated Contentsなど、キリがありません。ネットエコノミーの全貌は、ちょうど宇宙空間のように膨張を続けていますが、イメージ的にはこんな状況でしょうか。

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 それでは一体、どうすればいいのでしょうか? とても、こうした状況を紐解いて、最適な導線を見つけ出すことなど、不可能に感じます。しかし、最新のトラッキング・テクノロジーと統計解析を活用すれば、充分に可能なのです。当社では、カスタマーインサイトグループというマーケティング分析の専門部隊を設け、アベニューAレイザーフィッシュが持つ米国最先端の分析ノウハウの導入を行うとともに、日本市場の独自性を考慮に入れたサービス体制を整備しました。クライアントの皆様が漫然と抱える課題を明確にし、適切な分析を行い、確実に効く解決策を提案、実施します。そして実施後は、効果検証を行い、更なる改善策に繋げていくことにより、継続的に競争優位性を発揮できる体制整備を行います。米国では、こうした取り組みを通し、アベニューAレイザーフィッシュの数多くのクライアントは、オンラインビジネスにおいて抜きん出た成果を上げています。日本でも、同様のサクセスストーリーを、ぜひご一緒に構築させていただきたいと思います。

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2007年11月05日 22:20 |パーマリンク

Web2.0時代に、ウェブサイトは本当に必要だろうか

2007年11月02日

 アベニューAレイザーフィッシュが、今年7月に米国でインターネットユーザーの動向に関する調査を行い、「Fast Forward: Designing for Constant Change」というタイトルのレポートを発行しました。本レポートによると、オンラインショッピングをする際に、54%のユーザーは、サーチエンジンから商品の検索をスタートするとのことです。特定のEコマースサイトのトップ画面から、商品検索を始める人は40%以下でした。つまり、トップページから入ってくる人よりも、各商品ページにいきなり飛んでくるユーザー数の方が、ずっと多いということです。

 確かに、私自身、オンラインショッピングを行う際、検索エンジンを使う時もありますし、ブログから行く時もあります。また友人からのメールから行く場合もあり、特定のサービスサイトのトップページから始めるときは、半分以下かなあと感じます。そういった意味では、本調査結果は、日本市場にもかなり高い確率で当てはまるのではないでしょうか。こうした状況で、トップページを頂点にした情報設計が成されている現在のウェブサイトというものは、どれほど現在の消費者のオンライン行動に適応できているのかという疑問が湧きます。

 また、商品情報を調べる際に、最も信頼を置く情報源として、ユーザーレビューが最も高ポイント(55%)を獲得、そして大きく離れて、商品比較記事(22%)や、専門家による批評(21%)が、それに続きました。つまり、消費者に如何に参加してもらう場を提供できるかが、鍵となります。

 これからは、ウェブサイト単独で考えるのではなく、サイトを取り巻く環境全体(つまリサーチエンジン、ブログ、口コミ、そして携帯電話やPDAなどのデバイス等)を考慮に入れて、サイト構築を行う必要があります。Web2.0時代が本格化する中で、有効なウェブサイトのあり方が、根本的に変わりつつあります。

投稿者: Reo Watanabe 日時: 2007年11月02日 15:51 |パーマリンク