A SEAT AT THE TABLE 2
2日間に亘るグローバルトップマネジメント会議が終了しました。参加者は、米国各部門の幹部と各国拠点トップで、合計100名弱くらいでした。昨日は、クラーク・コキッチCEOから、ここ数年のレビュー、マイクロソフトによる買収を踏まえた報告、そして今後の戦略について説明がありました。続いて、シドニー・ハンツデール上級副社長から、今年の業績と来年の見通し、そして人事、ナレッジシェア等の経営管理に関する説明がありました。その後は、テーマ毎に的を絞った事例紹介や最新動向の説明が、続きました。
コキッチCEOからは、過去4年間、非常にめまぐるしく変貌を遂げてきたけれども、これからはより一層チャレンジングになってくるとの話でした。2004年にレイザーフィッシュを吸収合併し、2005年は両社の文化・人事等の統合に向けて取り組みました。またこの年から海外ネットワークの構築を開始しました。2006年は、アベニューAが持つメディアバイイングならびにアナリティックスと、レイザーフィッシュが持つテクノロジーとクリエーティブとを、一貫した統合サービスとして提供することに成功し、フルラインのインタラクティブエージェンシーとしての地位を築くことに成功しました。そして今年は、デジタルメディアの重要性が不動のものとなり、それに伴いWPP、オムニコムといったメガエージェンシーとの競合が本格化した年となったようです。特にメガエージェンシー傘下のメディアエージェンシーとの、オンラインメディアの担当代理店契約(AOR)を巡る競合は熾烈を極めているようです。
こうした状況変化に伴い、クライアント構成も変化してきているようです。合併等で国際的なメガ企業となったようなクライアントは、デジタルもアナログもまとめてセントラルバイイングすることによって効率的な調達を優先しがちのようです。そのような場合には、アナログも含めグローバルベースでの購買力の強い企業が優位に立ちがちです。一方、オンラインを今後の成長戦略の主軸に置くような企業は、アベニューAレイザーフィッシュのような、インタラクティブ領域のプロを選択するようです。
最近の事例の動向としては、消費者向けも、イントラ向けも、とにかくWeb2.0技術の有効活用に尽きるようです。この点については、日本も何ら変りがないと思います。また、徐々にモバイルを活用した事例も出てきました。この分野は、現状においては日本がまだまだ先行しているので、当社に期待される機会も一層増えることでしょう。ただしこちらに来て、iPhoneやWindows Mobileを駆使している姿を見ると、正直言って、日本よりも未来的に感じてしまいました。モバイルにおける日米の差を語れるのも、もうあと僅かの間となることでしょう。
A SEAT AT THE TABLE
明日からスタートするアベニューAレイザーフィッシュのグローバルトップマネジメント会議に参加するためにラスベガスに来ました。世界各国拠点トップと米国の経営幹部が一堂に会し、2日間に亘って今後の経営戦略について討議します。会議のタイトルは「A SEAT AT THE TABLE」です。これまで企業のマーケティング戦略の中心を担うことがなかったインタラクティブ領域が、ようやくその主流としての場を獲得しつつあり、それに今後如何に応えていくかを議論しよう、という意味が込められているようです。
今日は、各国拠点のトップとの夕食会がありました。国によって状況は違いますが、各社とも着実に成長しているようです。話は多岐に亘りましたが、オーストラリアから「今突然、1億円の余剰資金が入ったら何に投資するか」との質問があがりました。イギリスは「ITインフラに投資する」、私は「優秀な人材の獲得と教育に投資する」と答えました。彼は「オフラインメディアを扱う」との答えでした。オンラインメディアの隆盛に伴い、効率的なオンライン広告に対するニーズは高まる一方ですが、この分野の重要性が高まれば高まるほど、同時に従来広告の主流であるテレビや雑誌といったオフライン広告の役割も、再定義され、重要性を増すということでしょう。ゼロサムではないということです。また、上記3つの返答から、インタラクティブマーケティングに関する各国の状況が若干透けて見えます。皆さんは、どう思われるでしょうか?