出すぎた杭は誰にも打てない
昨日、MITメディアラボの石井裕教授のお話を聞く機会がありました。「出る杭は打たれる」と言いますが、「出過ぎた杭は誰にも打てない」ものです。新しいことを本気で進めるのであれば、そこまで徹底すべきだ、とのお話でした。それは決して簡単なことではなく、やり遂げるには次の要素が不可欠だとのことでした。
Hunger 飢餓状態にまで自分を追い込まないと、自分ならではの新しいものは生まれない。昨今の日本人の弱さはまさにここにある。
Humiliation 打たれても打たれてもへこたれずに「こんちくしょう」と取り組む根性が大切である。
Pride 自分を信じ、自分に誇りと自信を持って取り組むべきである。
Passion 絶えることのない不断の情熱が必要である。
私は今年の3月末で、社会人になって丸20年になります。学生の頃は、自分が20年も仕事を続けるなどあり得ないと、考えていました。きっと何かを成し遂げて、別の悠々自適な生活をしているだろうと。しかし今になってみると、私のプロとしてのチャレンジは、ようやく本格的にスタートしつつあるように感じています。不思議です。
最初の10年は、バブルに踊った10年でした。バラ色の未来と享楽的な毎日。楽しかったです。しかし、バブルが弾け、ネットが普及し、広告業界が曲がり角に向かう中で、深く物事を考えない自分自身に、欲求不満のようなものを感じるようになりました。そして、もう一度原点に戻って、自分がプロとして何を成し遂げたいのかを、考えるようになりました。この10年は、広告マーケティングのイノベーターになる、つまり広告業界の出る杭になるつもりで、自分なりに全力で取り組んできました。振り返ると、何度も打たれました。たくさん打たれたお陰で、今の自分があるのだと思います。しかし一方で、今の自分に一番欠けているのは、「出過ぎる程の杭」になる強い意志ではないかと、石井先生のお話をお聞きして、ハッと感じました。広告業界はまさに大変革の前夜を迎えつつあります。今年の景気の不透明感は、この変革を推し進める追い風になると感じています。強い意志を持って、進んでいきたいと思います。